ハワイの英雄 vol. 3

久々にログインしてビックリ、なんと10日ぶり! 最近ペーパーの山に埋もれあまり寝れず、1日48時間ペースで生活していたから、リアルタイムとの差に驚いた・・・ 長らくお待たせしました・・・10日前の続き。 今までほぼ勝つことのできなかったチームを11勝3敗という好成績を収めるまでにし、彼のパスの正確率は72.6%とカレッジフットボールの最高記録となり、また他17項目の記録も塗り替えた。 そしてNFLプロリーグから25億円のオファーが来た。これはコルトだけではなく、ハワイ大学ウォーリアーズのコーチ陣や選手達にとっても衝撃のニュース。コルトがいなければ、ウォーリアーズは弱小チームに逆戻り・・・ そしてコルトの決断は・・・・ 「ハワイで成長した今の自分が好き。 ハワイは安心感をくれた僕のホーム。 ここをまだ去る準備はできてないから、 ハワイに残る。」 と、卒業までのあと1年間ハワイに居残ることを表明。 このニュースには、もちろんハワイ中が大騒ぎ。特に25億円を蹴ってまでの彼の決断は多くのメディアを騒がせた。ガールフレンドのシャクティーは、 「島一つ買えてしまうくらいのお金だけど、ハワイでの経験は買えないから・・・」 というアドバイスをしていたらしい。 またコルト居残りのニュースを聞いたチームメイトのジェイソンは、 「遅く届いたクリスマスプレゼント。 でも僕達はチームの前にまず友達、 どんな決断をしたとしても応援する。 でも居残るという決断はとてもうれしい。」 と、熱いコメントをしていた。 チームメイトは大喜び☆ この頃、ノースショアへ行くとき、高速道路から見える手書きのメッセージがあった。シーツにスプレイペイントでこう大きく書かれていた。 「コルト、君はハワイの英雄だ。そしてハワイの人間だ!」 本土から来た典型的な白人が、ハワイアンにここまで受け入れられることはほぼない。 そしてこの後コルトは頭を刈り、ハワイ地図を髪に染めた。 この時コルトはハワイのヒーローとされメディアからの大注目受けていたので、ちょっとバカなことをすることで、 「どんなにチヤホヤされても、今までと変わっていない自分をチームメンバーに証明したかった」 と言い、どこまでもチームメンバーを思いやっていた。でもこの行動は、メディアやファンには「ハワイへの愛」と映り、彼の人気度はますますアップしていった。 そしてコルトが居残った4年生最後の年、チームはまさかの12勝、なんと無敗の成績を誇り、ハワイ史上初、「シュガーボウル」という全米チャンピオンシップ大会へ進んだ。 シュガーボウル進出はハワイの人達の夢の中のまた夢。 これでコルトの「やり残したこと」は達成された。 そしてコルトは全米のベストフットボールプレーヤーに送られる、「ハイズマン・トロフィー」候補にノミネートされ、惜しくも3位に終わった。でもハワイ大学を代表してなんて、夢のような事実。 コルトがプレーしている時代はハワイ中の誰もがテレビにかじりつき、フットボール中継のある日は近所からの声援が聞こえるほど。いつもはガラガラのアロハスタジアムも、この時ばかりは満席。 この後コルトはウォーリアーズのヒーローとしてだけでなく、学業においても成績優秀者として卒業した。卒業後は、NFLのレッドスキンズへ入籍。 コルトはフットボールの実力だけでなく、ハワイで自分が人間として成長していくとで、ハワイの人の心をここまで熱くした。 コルトがハワイで大きく学んだことは、お金でも名誉でもなく、家族や友達といることの大切さだという。 ハワイが助けてくれたから、ハワイに何かを返したいと思ったその気持ちは、ハワイアンの一番大事な思想である「Malama Aina (土地を大切にする)」そのもの。 *Malama Ainaハワイの神話上では、第一のハワイアンはタロイモ。そしてその弟が人間。 弟が土地を大切に耕せば、やがて兄であるタロイモが沢山の実をつけ、人間を食べさせるというお話。 今でもハワイではコルトの話が出るたびに、みんな熱くなって語りだす。